おとなチャレンジ・season2 第8話


                    



絵&文:ムキ村さん


一同を乗せた飛行船は、空高くへと舞い上がっていく。
その裏腹、重苦しい空気。
沈黙を破ったのはサクラだった。

サクラ「ハナちゃん、今日はお祝いがしたくて
    ここに来てもらったの。
    今日はあなたの18歳のお誕生日でしょ。
    お誕生日おめでとう。」

ハナ「…へぇ〜覚えてたんだ。今日もどこかに
   出かけっぱなしかと思ってたよ。
   ラムリンさんに迷惑かけてまで大騒ぎする
   ことなのかい?」

サクラ「もちろんよ。18歳はこの島では大人。
    正式に狩りも参加できる大人になったの。
    とてもおめでたい日じゃない。」

ハナ「だから何?ここで祝ってもらったからって
   手のひら返していい子になればいいわけ?」

サクラ「そうじゃないわ。ハナちゃんにもシマ次郎
    にも虎としての本能に従って自由に育って
    ほしかったの。とても強い虎にね。
    だからあなたにはいつも自由な決断を
    させてきたつもりよ。
    いつも私の言いなりになるような子供じゃ
    自然界では生きていけないから。」

ハナはすでに大人として扱われていたことに驚いた。
暴れることも、喧嘩っ早さも、全ては獣として脆弱に
ならず、たくましくなるためのステップだったのだ。
確かにシマ次郎はそうやってたくましくなった。

サクラ「でも、シマ次郎もハナちゃんもやっぱり
    かわいいから18歳には特別なお祝いを
    するようにしたの。」

ハナの目に飛び込んできたのは以前までシマ次郎の形の
チャレソジ島だったのに、今回は髪が伸びて、リボンも
ついている。これは…

サクラ「ハナちゃんは日々どんどん変わっていくから
    とても苦労したわ。最近リボンも
    はずしちゃったからリボンがついてるのは
    大目に見てくれるかしら。」

島にいる間は気づくはずもなかった。
冷静に考えればこの祝い方に何の意味があるか
さっぱりわからないが、ハナは感動してしまった。
これがミミリンの言う近すぎて気づかない愛なのか。

コメント
後2話で終了予定。




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